沖縄県・尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件で、海上保安庁が衝突時に撮影したとみられるビデオ映像が動画投稿サイト「YouTube(ユーチューブ)」に投稿されていることが4日、分かった。
映像は数パターンあり、主に「●晋漁(びんしんりょう)5179」と書かれた漁船が映っている。衝突場面も映っており、「右舷船尾部に衝突した」「止まれ!」といった日本語の声も入っている。
海保関係者は「恐らく本物だ」としている。映像は1日、衆参両院の予算委員会理事らに国会内で限定公開された。
1日、国会に提出された中国漁船衝突事件のビデオ映像。視聴した衆参予算委員会の理事会メンバーらはツイッターや撮影を防止するためか、入室時に携帯電話を“没収”されるなど厳戒態勢での公開となった。
ビデオは午前8時すぎ、衆院第1議員会館の会議室で公開された。入室できるのは約30人の理事会メンバーらのみで、周囲には警備員を複数配置。集まった約200人の報道陣はビデオ公開前の室内の様子を撮影した後、会議室前の廊下で終了を待った。
会議室の大型スクリーンでビデオを見た野党議員らは「故意にぶつかったことは明らか」と処分保留で釈放した対応を次々批判。自民党の礒崎陽輔参院議員は「停止していた中国漁船が突然、エンジンを吹かして『よなくに』の船尾にぶつかった。金属がぶつかる『ドーン』という鈍い音がした」。
また、ビデオには「いま、ぶつかった」などと話す撮影者の声も録音されていたといい、「『ウィーン、ウィーン』というサイレンの音が鳴り続けていた。約6分間のビデオはあっという間だった」と語った。
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