■ユニセフ(UNICEF=国際連合児童基金)
UNICEFは発展途上国における子供の支援を目的として設けられた国連機関。
先進国では直接的活動を行っていない。日本にはユニセフ東京事務所がある。
黒柳徹子さんは、UNICEFが正式に任命したユニセフ親善大使。
1円残らずニューヨークのUNICEFに送るために自らが「窓口」となり、ピンハネする日本ユニセフ協会とは一線を画している。
80円の切手代も募金として生かすためお礼の手紙は出さない。かわりに自身のサイトで「この場を借りて、お礼を申し上げます」と述べている。
ユニセフ親善大使の黒柳徹子さんの口座に募金された金額は、1円残らずニューヨークのUNICEFに送金されます。
<振込先>
1)みずほ銀行六本木支店 普通1546555 ユニセフ親善大使 黒柳徹子
2)ゆうちょ口座00130-5-8060 ユニセフ親善大使 黒柳徹子
■財団法人日本ユニセフ(日本ユニセフ協会)
UNICEFに協力するため、日本での窓口となっている「民間団体」。
こちらは、非政府組織であり国連機関ではない。国連のユニセフ本部は東京都内に「ユニセフ東京事務所」を設置しており、この事務所はUNICEFの日本事務所ではない。
1998年4月にアグネス・チャンを、2007年4月に医師の日野原重明を日本ユニセフ協会大使に任命し、広報活動や調査活動を委託。
UNICEFが先進国で直接的活動を行っていないため、UNICEFと協力協定を結び民間の団体として存在しているが、集めた募金のうち、最大25%を経費として流用している。
UNICEFの名前を使いお金を集め、寄付金集めの窓口を日本ユニセフ協会に一本化しようと画策しているため、1円も無駄にしたくない黒柳徹子さんに拒絶された組織である。
2001年5月に東京港区高輪に、協会のビル「ユニセフハウス」を建設。
東京の一等地に、地下1階、地上5階建、延床面積3,702平方メートルの建物を寄付金を流用して建てることへの妥当性も問題視されている。また、名簿業者から買い取った個人情報によるDMでの募金集めなど手法に問題がある。
日本ユニセフに名誉毀損で訴えられた人がいるらしい、という話について。
まあここはそこそこ有名なので前から多少知ってはいたけど、今回とうとう訴訟を起こされたという話を聞いて改めて読んでみてもやっぱりひどい内容である。
日本ユニセフやアグネスに対するこの手の主張にはいろいろ思うところがあるので、その代表例である当該サイトの問題を中心に改めて書いてみたい。
主題はこの事件の被告のことと、この被告に限らず被告と同種の人たちが日本ユニセフやアグネス・チャンに対して繰り広げる主張について。
一、問題の上記サイトの記述など
>(1),ユニセフの本家本元である「国連ユニセフ(大使が黒柳徹子さん)」と、
>それを勝手にまねた「日本ユニセフ協会(大使アグネスチャン)」は全く無関係の別団体であることは、ご存知でしたか?
私個人としてはこの記述の時点でもう訴えられて当然、同情の余地無しとしか思えない。
既にいろんなところで言われてると思うし、他のところでも書いたけど。
・国連UNICEFのHPから日本の組織としてリンクを張られている
・UNICEFのHPに日本ユニセフとしてのアグネスチャンの写真が載る
・他でもない「UNICEF」に、最低でも募金の75%以上、ほとんどを供出する約束がある
最低でもこれでどこを見てどういう思考したら「全く無関係」なんて書こうと思えるんだろう?という疑問すら涌いてくる。
「日本ユニセフ協会」という組織の名称や形態の分かりにくさはあるにしても、上納額の取り決めまである組織を「全く」「無関係」と書くのは明白な間違いだし、こちらの方がよっぽど重大で悪質な「嘘」だろう。
この主張を「全く」の部分から逃げずに擁護できる人がいるなら説明を聞いてみたい。
>清い寄付金の4分の1もの額を、いわゆる“ピンハネ”しており
単純にピンハネと書かず「いわゆるピンハネ」とした理由も気になるけど。
「4分の1もの額」って、そもそも毎回上限いっぱいまで取ってるわけではないし、ここで使われている「4分の1もの額」という数字の出典がそもそも本家UNICEFの取り決めだったりする。
本家が各国に一律で課している取り決めに起因するものを日本ユニセフの方にぶつけるってひどくないか?
そして先のUNICEFとの関係にも関連するが「勝手にユニセフを名乗って募金を募り、その中からユニセフにも寄付してるだけ」なら25%どころか99%でも自由に取れるはずだ。
しかし日本ユニセフはUNICEFに75%以上を供出するという約束を結んで公式に国内委員会として認められている。
さらに言うと、それなら結局いくらだったらいいのか?
さらっと「4分の1をピンハネ」っていうけど、「職員全て賃金ゼロ、経費は全て自腹でボランティアをやれ」と主張するわけでもあるまいし、4分の1全部を指して「ピンハネ」とは呼べないだろう。
4分の1というという金額を元にそう評価判断するのなら、その判断基準となる経費を見積もっていなければおかしい。
※あるいは本当に「自腹で負担してる黒柳さんのように100%届けろ!」とか「黒柳さんのように、アグネスもその豪邸を売って寄付しろ!」みたいに、黒柳徹子を引き合いに出してアグネスや日本ユニセフを叩く人もいる。
ただ、それって普通はできない困難なことだろう。だからこそ黒柳徹子が尊敬されるのだと思う。徹子と比較してアグネスや日本ユニセフを叩いている人は、「徹子のやってることは当たり前」だとでも思ってるんだろうか。
それは自分の都合で叩くための武器にしてるだけで、黒柳徹子の行為の尊さに対して本当に敬意を持っている態度には見えない。
>(3),また、その“ピンハネ”された巨額のお金は、年収二千万近くある職員たちの給料として贅沢な食いぶちとなり、
>またその職員はマスコミ幹部ら(朝日、毎日、読売、共同通信社、フジテレビ、日本放送協会など)を天下りとして迎えている事実について、認識はございましたか?
>またそのようなマスコミ幹部の天下りを受けることにより、日本ユニセフの禍々しい悪質性を報道させない防波堤にしている由々しき現状は、ご存知でしたでしょうか。
「“ピンハネ”された巨額のお金は、年収二千万近くある職員たちの給料として~」→「その職員はマスコミ幹部らを天下りとして迎えている事実」
年収二千万円近くを給与として得ているそれらマスコミからの天下り職員が存在するという主張になっているが、自分の憶測や評価でなく「事実」だと明言するならせめて根拠を示せ。
しかし朝日、毎日、読売、共同通信社、フジテレビ、日本放送協会……それ、ひょっとして日本ユニセフ協会の役員名簿見て言ってるのか?
たしかに日本ユニセフ公式HPの役員名簿には、ぴったり符合する名前が並んでいる。
ただし「会長以下役員は、常勤役員(専務理事)1名を除き、全員無給のボランティアです。」とはっきり書いてあるんだが。
推測するに、誰かが「役員名簿にマスコミ幹部が並んでる!」とコピペ
→そのコピペだけ見た人が無給と知らずに「役員は高給取ってるに違いない!」
→「マスコミ幹部の天下りに金を使ってると攻撃できる!」
と思い込んで暴走しただけじゃないのかこれ?
これ以外のところで、この各社の幹部が職員になって給料貰っているというソースがあるのか、あるいはこれらの役員が無給だという日本ユニセフの発表が嘘で二千万近く給与を貰ってるという証拠でもあるのか?根拠が何も提示されてないが。
>(5),日本ユニセフ協会は、なんと年に180億円もの収益をあげています。財団法人としては考えられないほどの端倪すべからぬ巨額です。
>ところが、払う税金はゼロ、しかも“子ども”を何人救ったか、具体的報告は一切出していません。
>しかも“ピンハネ”により天下り職員の高給や贅沢な飲み食い、私欲的な「政治献金」へとたちまち消えています。
巨額を示してから、「一部流用されている」とかじゃなく「たちまち消えています」ってのはすごい踏み込んだ表現だけど、単なるノリで言ってないか?
ていうかそんなこと自信満々に言えるほど大部分の情報があるならむしろ不透明だとか言う人いないと思うんだけど。
そして180億円のうち大部分はUNICEF行き、さらにそのUNINCEF行きの資金捻出のための広報活動などは残りの部分に入るのだから、その180億で子供を何人救ったかってのは基本的には本家UNICEFの問題だろう。
二、今回の訴訟について
1.募金の損害賠償を求める是非、募金を使って訴訟する是非。
これも他のところで書いたけど、日本ユニセフが不当な攻撃から合法な手段で防御するのは当然の権利。
日本ユニセフは募金を預かって周知活動などに運用しているからこそ、被告のようなそれを害するものから活動や効果・利益を守る責任があってそのためには当然経費もかかる。逆に何もしなければそれこそ怠慢になる。
また「募金で成り立ってて、営利企業じゃないのに損害賠償で訴えるのはおかしい」とか言ってしまう人は、募金なら邪魔しても盗んでもいいとでも思ってるんだろうか。
利益=私欲を満たすだけのもの、ではない。これは損害賠償請求で守るべき「日本ユニセフの利益」だし、その日本ユニセフの利益(の75%以上)がUNICEFの利益になり、その利益をUNICEFから与えられて助かる人たちがいる。
2.訴訟で何が悪い?
>年に180億もの収益を上げ、大手メディア多数に広告を打ち、多くの企業や政治家と関係を持つほどの強大な団体が、非力な個人のサイトに牙をむいたその異常性。
>当方の意思や意見を否定したいならば、潤沢な資金で自由に反論・コメントできる発信メディアなどいくらでもあるにもかかわらず、裁判で吊るし上げて言論弾圧及び社会的抹殺にかかった、その凶暴性。
>企業から個人情報のメールを引き出させてまで証拠を手に入れる違法性。
>もはや論ずるまでもない、これらの日ユの常軌を逸した不行状は断罪されて然るべきで、訴訟となった場合、当方は法廷で相手側を指弾致します。
>日本ユニセフ協会ともあろうお大尽が、こうも顔色変えてまで個人の言論封殺に襲いかかった。これはよっぽど痛い事実を突かれたということです。
応訴の負担が重いなんてのは手前の都合だし、日本ユニセフの都合を構わずに自分から悪し様に罵って攻撃しておいて、そこだけ自分の都合のための相手の慈悲を要求するのは恥知らずなのだわ。
ていうか「吊るし上げる」というなら「潤沢な資金で自由に反論・コメントできる発信メディア」を使って一方的に悪者にされる方がよっぽど怖いし回復が難しいと思うんだけど。
訴訟という同じ土俵に立って相手してくれる方がよほどいいだろうに「非力な個人のサイトに牙をむいたその異常性」って。(それにむしろその潤沢な資金をメディアに握らせる方が問題だろう)
そもそも、相手に「痛い」と思わせたというなら迎撃されるのは当たり前だ。
加害者の行為で被害者が現に受けてる被害損害に、加害者の強さなんか関係ない。
自分は弱いから何してもいいなんて話はない。「自称非力な個人」だろうと言葉は凶器だ。
なのに自分が責任を問われたら自分は弱者だの言論弾圧だの。特に、ネットにおけるその「力」を意識して振り回して誇ってる者の言うことではない。
ブリタニアの偉い人が言いました。
「撃っていいのは、撃たれる覚悟がある奴だけだ!」
言論には言論で対応しろという人もいるけど、言論の自由には単なる誹謗中傷は含まれない。
少なくとも日本ユニセフからは被告の記述はそもそも言論と呼べるレベルではなく単なる誹謗中傷と評価されてるのだろうし、私も今のところ被告の根拠提示の欠落した不合理な非難はそう評価せざるを得ない。
誹謗中傷の類にあたる暴力的な不法行為だと当事者が判断したら法によって処理しようとするのは普通だと言うほかない。
3.ていうか、事実と判断できないものを事実だと言って広めたらダメだという社会秩序の基本自体が分かってない?
3.ていうか、事実と判断できないものを事実だと言って広めたらダメだという社会秩序の基本自体が分かってない?
・被告人を取材したサイゾーの記事
http://www.cyzo.com/2010/09/post_5383.html
>「ネットの情報を鵜呑みにする危険性も承知していますが、ネット配信にもし間違いがあれば、
>たくさんの訂正や否定の声が同じくネット上で巻き起こり、真実性への整合が自然にとられてゆく」
>と氏は話すが、「裏付け」の足りない情報であることは確かだ。
それ危険性分かってねえよ!自分で検証する気すらないのかよ!己の怠惰を開き直るな!
そりゃまあ、中にはたまたまうまいこと真実へ整合性が取られてゆく事柄もあるだろう。しかしそれでさえ、その真実への整合性が取られて修正されるまでの間に配信されて出回った嘘で被害を受ける人たちがいることを何だと思ってるんだ。
それを可能な限り防ぐために各々が自分で情報の裏付けを取ろうとするんだろうに。この被告のように裏付けを取ろうとすらしないで間違いを拡散する者の存在が『真実性への整合が自然にとられてゆくという仕組みのあるインターネットの浄化力』を低下させているのだと気付いてもらいたい。
4.訴訟が悪いというなら、実際どうしろというのか?
「年収二千万近くある職員たちの給料として贅沢な食いぶちとなり、またその職員はマスコミ幹部ら(朝日、毎日、読売、共同通信社、フジテレビ、日本放送協会など)を天下りとして迎えている事実」
「マスコミ幹部の天下りを受けることにより、日本ユニセフの禍々しい悪質性を報道させない防波堤にしている」
他にどうやったら、被告の嘘を確実に訂正させられるというのか。たとえばこれ、日本ユニセフが「それは事実ではないですよ」って言うだけじゃ認めないんだろう?
じゃあ証明しろってことになるが、事実でないという証明をするとしたらどうすればいい。
それはただ法律逃れが悪質になっただけだよ!
事実としての「醜聞」とかはそれに公益があるならいいけど、証拠もない「噂」がある事を広めるのはジャーナリズムに悖る行為で、決して褒められる事ではない。まあ提訴の心配を避けられるのはその通りかもしれないが。
本当にすべきなのは、証拠のない噂や憶測を広めて相手のイメージダウンを図るなどという卑怯な手段ではなく、事実あるいは事実と判断できることをその根拠とともに示し、その事実について正当な批判をすることだろう。
そして被告の北原氏には、今回の事件に見られるように自分の都合だけで「応援します」と言ってくる無能で無責任な人たちよりも、私のように批判してくる人のほうがまだ役に立つよと申し上げておきたい。本当に純粋な敵ならそんな忠告せず、何も知らないままの無防備な相手を裁判の席などで殺しに来るのだから。
というのが、一応の顛末になりそうな展開を見て思った事。
ただ、既に裁判になってるので、案件としてはまだ終わったわけではないけど。それでも日本ユニセフ側は削除や謝罪に応じれば多額の損害賠償請求は行わないと言ってるようなので、これで問題がなければその通りに進むのだろう。これを教訓にしてもらいたい。
そして今問題なのはむしろ非を認めて反省した被告・北原氏より、まだ分かってない人たちの存在だろう。この顛末を見て省みてくれるといいのだけど、この降伏宣言を「やり方が悪かった」という結論にする人もいる。まあそれ自体は間違ってはいないのだが、今回の事案は「やり方が悪いから内容自体も悪かった」問題であり、権威ある弁護士先生の鶴の一声がかかるまでその悪い内容が自浄されなかった事件でもある。
また今回被告が誤りだと認めた内容は、被告のみならずわりと多くの人が軽率に発言し拡散している内容である。「多くの人が信じている・多くの人が無責任に拡散している日本ユニセフ批判が、実は誤った誹謗中傷であった」ということが、日本ユニセフに提訴された事によってようやく理解された事件なのだということを認識してもらいたい。
実際今日でもTwitterで「ユニセフ」を検索すると(ちなみに「日本ユニセフ」だとうまく検索できない)採れたてフレッシュな「【拡散希望】日本ユニセフの正体:日本ユニセフは本物のユニセフとは全く関係ない団体~」とかいう発言が100回以上リツイートされてたり、この降伏宣言を受けてさもありなんと言う人と無念だ残念だと嘆く人が混在していたりする……って、ちょうどこんなときにヒラコーがユニセフ絡めて無駄に面白い発言しててこれの比じゃないくらい物凄い勢いでリツイートされまくってるから検索しにくくて仕方ねえよ!ww
というわけで、いいかげん長くなったのでここまで。
あらゆる可能性を潰すために全ての職員の前歴と給与明細を公開?職員になる者は自分や関係者のプライバシーすら供出しなければならないのか?
マスコミ関係者が日本ユニセフに配慮してないという証明、マスコミ関係者の役員受け入れの際に配慮を目論んでないという証明なんてどうやるのか?
そんな風に個人保護に欠けるものから対象範囲が無尽蔵なものまで多大な負担を背負ってもなお、完全な証明を成立させるのは極めて難しい。
それとも、完璧な証明じゃなくてもいい、説明しないから悪いんだって言うのだろうか?
じゃあ完璧な証明じゃない説明を提示して、それで本当に訂正してくれるのか?
そんなのどうせ「俺様が信じられないことは訂正しない」で結局いくらでも突っぱねられるじゃないか。
他人が好き勝手に嘘ついてても、それが事実と異なることを本人が証明しないとダメなのか?実際にデマの流布で被害を被るのに、被害者が証明できなきゃデマ撒き散らしていいってのか?
そんな道理が通るわけがない。だから根拠も示さずに他者の名誉を毀損する内容を書くようなことは誹謗中傷にあたりまともな言論とは呼べず、裏付けもなく悪質な嘘を拡散する者は訴訟を起こされる。
だいたいそれ以前に「全く無関係」なんて説明の必要すらない明らかな嘘さえ訂正しない相手に、司法という第三者の入った強制力のある訴訟以外の何で対応しろというのだろう。
三、「アンチアグネス」な人々の存在
別に組織化されているという意味ではない。
ここまで日本ユニセフの正当さと被告の不当性を書いてみたが正直これが被告本人に理解されるとは期待してない。
ただここで、被告にも被告以外の人にも、こんな根拠提示なしで誹謗中傷と判別できない罵倒とその拡散や継続に、日本ユニセフ憎しってだけで加担していいのかよく考えろってことだけは言っておきたい。
これを被告に肯定的に取り上げてる人は、見る限り児童ポルノ規制関係で吹き上がってる人たちが多い。
片方に興味があれば両方が視界に入るというのもあろうが、今回に限らず規制の是非と日本ユニセフの組織体勢って基本的に別レイヤの問題だろうに、この二つの同時あるいは同じ人による語られっぷりは異常。
この日本ユニセフの訴訟の是非に意見が分かれるのはまだ分かるのだが、この被告のような主張が氾濫しているのって、要するに「非実在~」クラスタの一部に「日本ユニセフとアグネスが憎い!奴らは悪だ!」という思考停止レベルの「アンチアグネス」バイアスがあるからとしか思えない。
これは一部報道に流されるだけで規制の問題点に気付かない人たちと同レベルかそれ以下の情報弱者に他ならない。
児童ポルノ云々に対するアグネスの発言に問題があると訴えたいならそれを指摘すればいいのであって、アグネスの豪邸だの組織の構造だの中国だのは仮に問題があったとしてもそこに関係ない。
それこそまさにアグネス個人の事情を責めた人格否定による言論封殺でしかない。
まったく別個の重大な問題として日本ユニセフの組織に問題があると主張する権利はある。しかしそれで十分な興味を持って真実を追求するために調べてたならこんな杜撰な間違いはまずありえない。
それを根拠に私は言いたい。ただ単に児童ポルノ規制でアグネスが憎い、日本ユニセフが憎い、そんな自分の敵の攻撃材料が目に入ったから片手間にやってるだけなんだろ、と。
今の児童ポルノ規制案が正当だとは思わないけど、憎い日本ユニセフを攻撃したいがためにこんな主張を振り回したりそれに加担したりするのはもう別の新たな悪を生み出す行為だと思う。
そしてそんな悪党に成り下がった者の語る「正義」に耳を貸してもらえると思ってるんだろうか?
この訴訟に日本ユニセフに対するダメージあるいは情報公開を期待する向きもあるけど、もし日本ユニセフに何かを求めたいなら、それこそ別の裁判なり請求なりをすべき。
嫌いなものを攻撃できるとか、自分の都合で悪行に加担するような人が、嫌いなものを攻撃するために規制したがる人を非難するのは悪い冗談としか思えない。
だいたい日本ユニセフと国連ユニセフの違いを強調したがる人が大勢いるけど、それってそこまで重要なことか?
もちろん事実を正しく把握するに越したことはないし、本当にそれを目的としているなら別にいい。しかし「日本ユニセフと国連ユニセフは別団体」ということだけ言うのは、むしろ一般の漠然とした「ユニセフと同じところ」という認識よりも真実から遠ざかる誘導になっている。現にそれに騙されて真実から遠ざかった実例が「全く無関係」と言ってしまう人たちなのだろう。
まず「日本ユニセフと名乗って募金しているが、本物のユニセフとは別の民間団体」と言われて、日本ユニセフに承認されている国内委員会で75%以上を上納する契約があってユニセフHPからリンクされててアグネスの写真も載ってる、という関係の深さを読み取れる人の方が少ない。75%以外を使って広報等を行っていいというのは他ならぬユニセフ本部の取り決めだってことを言わずに「25%」や「経費」だけ出すのも同様。
事実を正しく把握させることに資するのではなく、単に日本ユニセフの名誉を貶めるものになっている。これは(無意識にでも)そういうことを狙った願望から行われているものなのではないか?と私には思える。
ていうか「違う」のはいいとして、それ誰に対して何を怒って声を上げてるのだ。
UNICEFと違う日本ユニセフが存在するのは普通だろ。UNICEFに国内委員会を持ったり承認したりするなと言いたいのか?
25%を使ってる?じゃあ逆にUNICEFの一部になってたら同じように経費で使っても文句無いのか?
費用の説明が不十分?それ別団体なのは関係ないっていうか別団体なのは話の前提だろ。
紛らわしいってことか?UNICEFがわさわざ公認したのにユニセフの名前使うなって方が無理がある。
活動が悪い?表現規制を進めてるような団体だから?じゃあはっきりそう言えよ。
違う団体だ民間団体だと言いたがる規制反対アンチアグネスな人は、要するにUNICEFの名前と権威が怖いから「UNICEFじゃないからこわくないもん!」と言いたいだけなんじゃないのか?
そして改めて問いたい。
そのアグネスや日本ユニセフ協会に対する批判は、本当に社会や自分自身の利益になる内容になっていると思えるのか?と。
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